KILN

yamamiya's kiln

釜の内部に蓄熱する乾燥した熱気を、400度以上の温度まで上げていきます。薪釜で焼き上げる特有の香りと食感は格別です。

およそ二千年前から古代ローマでは、ピッツァの原型であるフォカッチャが焼かれていました。石を積んだ釜に薪をくべて焼くということは、電気もガスも整備された現代のオーブンに比べれば、大変な手間を要します。調達してこなければならない薪という燃料も必要です。

それでも、今も変わらず同じ手法で焼かれるナポリのピッツァ。薪釜で焼いたピッツァの香ばしさの中には、変えがたい美味しさがふっくらと詰まっています。

面倒を引かず、手間を足して行く。釜の前は正直とても熱く、体力も奪われてしまいますが、焼き上がってきたピッツァの表情を見ると、つい何だか嬉しくなってしまいます。

mozzarella

カンパーニャ州ナポリ近郊のサレルノのトマトソースは、生のトマトに比べて水分調整がしやすい缶詰を使用します。カゼルタのモッツァレラは濃厚で、とてもミルキーなチーズです。

小麦粉はヨーロッパ内で厳選ブレンドされたナポリのサン・フェリーチェ社製。良質の蛋白質を壊さないようにゆっくりと製粉された代物には、やはり風土に晒されたシチリアの天然塩が良く合います。

大理石の調理台の上に小麦粉で打ち粉をします。発酵した生地を手で延ばして行きます。食材をのせてからオイルを振り、一枚のピッツァを高温の釜で一気に焼き上げます。

buon appetito

大正創業という、歴史のある日本製の釜は山宮かまど工業所のもの。ナポリの釜ではありませんが、その蓄熱の高さは群を抜きます。

一つ一つ、丁寧に積まれた煉瓦に蓄熱された高い品質は、やはり世界に誇れる国産品だと、日々、実感しています。

薪釜で焼き上げたピッツァが美味しいのは、薪が釜に供給する乾燥した熱気によるもの。加熱された澱粉質が水分を内部に保ったまま焼き上がることで作られた香りと食感。そして、釜の遠赤外線により引き出された食材の甘味と旨味。

こだわりの食材を、こだわりの薪釜で、イル アフェット。愛情を込めて作っています。